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Jan 17, 2019

Interview

まだまだ夢の途中。カナダで働く英語講師からのメッセージ

Daichi

今回のインタビュー記事は、カナダ最大手の語学学校ILACの大人気講師、TAKUYAさんです。英語が苦手な日本人がたくさんいるなか、彼は英語を仕事道具にして様々な国からやってくる生徒に英語を教えています。彼の持ち前のパワフルな授業スタイルで、現在授業の満足度は98%越えを連発しているようです。 一体、彼がどうやって英語を上達させてきたのか。また、彼がなぜ生徒から愛されるのかをインタビューして探ってきました!英語の勉強法を知りたい方、英語の先生を目指している方は必見です!!

TAKUYAさんがカナダに来るまで。

海外に興味を持ち始めたきっかけ

よろしくお願いします!
最初に、いつから海外に興味を持ち始めましたか?

小さい頃海外旅行に行った時、一回だけ現地の学校にゲストとして参加させてもらったことがありました。でもそれ以外はずっと日本にいたのでほとんど興味はありませんでした。小学校行ったら次は中学校、その次は高校、大学、そして社会人て進むものだと思ってましたから。
みんなと同じように、「大人んなるのやだわ~」「仕事すんのかぁ~、嫌だな~」て考えてましたよ。

なんか人間味を感じます。

それで大学の時に、周りに何人か海外留学してる人がいたから、僕も気になっちゃってアメリカ留学に行ってみました。そしたらすごく刺激を受けて、それからは「『自分が本音でやりたいと思えること』で生きていきたい」と夢を持ち始めました。
だけど当時は「とりあえず社会経験しなきゃな。」と思い、就職することにしました。

「あんたには何ができるの?」そこから動き始めた人生

ということは、その時から特別な夢があったわけではないのですか?

明確な夢は全然ありませんでしたね~。
僕と兄はずっとバレーをやってて、兄はエースでずっとチームをリードしていたんですけど、自分はそんなにうまいわけではなくって。その頃、英語もそんなに得意だったわけじゃありませんでした。
その時に母から、「あんたには何ができるの?」って言われたことが刺激になって、将来を考えるきっかけになりました。それもアメリカ留学に行こうと思ったきっかけの一つです。

僕も母に「欲を持ちなさい」って言われたことがあります。

過去の話を懐かしむ柔らかい表情

日本の職場での苦しかったこと。

日本ではどんな生活をしていたのかお伺いしてもよろしいですか。

貿易の営業事務で働いていました。就活の時に見た動画の中では、社員みんながイキイキしていて、「英語使ってます!」ってアピールしてたんですけど、実際に入社してみてから唯一使ってたのは、いくつかのテンプレートのようなものだけでした。

今でも、就活サイトでの謳い文句と入社後のギャップにガックリくる新卒の方はたくさんいらっしゃると思います。

しかも、そこが超ブラック企業でした。配属されて1週間で朝7時から深夜を超えて朝4時まで働かせられたり、上司からの嫌がらせがあったんです。それである日、寮に帰ったら、ストレスに耐えきれなくて涙が出てきちゃいました。その時に会社を辞めようと思いました。それで気づいたら親に電話をしていましたね。そしたら「すぐやめな。」って言ってくれて。
その日がすべてのきっかけになって人生がどんどん変わっていきました。
それからは「好きなこと、兼、得意なことで生計を立ててやろう」っていう目標が生き方の軸になりました。すべてから自由になりたかったんです。
それから土日で”自分探しノート”とか作って自分の夢や目標、その時の感情などいろんなことを書き殴ってましたね(笑)
お金を貯めたり、会社を辞めた後の人生を考えながら結局その会社で2年間働きました。

割り切りながら働いていた感覚に近いですか?

いや、それどころか耐え忍びながら仕事してたようなもんですよ。仕事量減らしてもらったりもしたけどそれでもトラブルに巻き込まれたり、上司にたくさん嫌味も言われましたし。
息抜きする時間を無理矢理にでも作らないと自分を保てなかったので、週末はマッサージに行ったり美味しいものを食べたり、朝は英会話レッスンに通ったりしてました。週末に羽を伸ばせたおかげで僕は自分らしくあり続けられました。最初は割り切ろうともしてましたが、やはり簡単にはいきませんでしたね。

自分の本心には抗えませんよね。

それから英会話の学校で1年半くらい講師をやりながら、やっぱり海外に行きたいという夢を忘れられなかったので人に情報を聞いたり、カナダ大使館に行ったり、カナダのエージェントにメールを送ったり、できる限りいろんなアクションを試みました。
それでハンバーカレッジ(トロントにあるカレッジで、英語の他にもIT系や芸術系も学べる。)を知ったんですけど、10日間下見をする中で「ここだ!」って直感的に思い、それから1年後に通い始めました。

英語の勉強法を伺いました。ネイティブのような超自然な発音の秘訣。

英語環境ではない日本でどのように英語を勉強していましたか?

ボイスレコーダーをめっちゃ使ってましたね。最初にNETFLIXで好きなやつを見て、大まかなストーリーを覚えておくんです。次に、動画の音声だけをレコーダーに移せる機能を使いました。
僕は日本で働いていた時、通勤に40分間かかってたのでドラマまるまる一話分を流してリスニング練習をしていました。

そんな機能があったんですね!今ならスマホでもできそうですね。

当時の僕の目標は「いろんな表現を自分が使いこなせるようになること」だったんです。
だからそのためにはどんな表現があるのか覚えないといけないので、何回も何回も繰り返し聞きました。でも苦にならないものでやりたかったから、僕は音楽が好きなのでglee(米国のテレビドラマ)でやってました。これをやってると、「この時あいつニヤニヤしてしゃべってたな〜」とか、「次のシーンであいつ出てくるぞ!」とか、シーンごとにドラマが脳内に浮かんでくるんですよ。そしたら、その時の英語が記憶に残りやすくなる。
これは学生のときの英語が伸びた時期にずっとやってた勉強法です。

TAKUYAさんがずっと使っていたボイスレコーダー

ボイスレコーダーは本当に便利ですよ!
例えば語学学校とか、ライティングを伸ばしたい場合って書いたら先生に出して添削してもらうじゃないですか。それで返ってきたら印つけられた部分を直してもう一回出せる。でも、スピーキングは添削されることはほとんどありません。しゃべりっぱなしで終わりがちなんです。
でもそれは、ボイスレコーダーで声を録音して聞き直せば、自分でスピーキングを添削できちゃうんですよ。自分の声を録音したやつをたった1文聞いてみるだけでも何か気づきがあります。

僕もそれやったことあります。自分が思っていたより強弱のないのっぺりとした英語でした。自分ではけっこう強弱を意識していたつもりですが。

あとは単語の覚え方も工夫してましたね。人間の脳って勉強したものはすぐに忘れてしまうんですよ。翌日にはほとんど忘れちゃうようにできています。でも勉強した単語を寝る前の5分間だけ振り返るだけでも記憶に残りやすくなります。たった5分だけなのでどんなに忙しい人でもできると思います。

どこかで忘却曲線のグラフを見たことがある。。。

スピーキングにそのまま応用できる歌の練習法

歌で英語を鍛えることについてはどうですか?

例えば人が歌を聴いてる時、ふわっと包み込まれるような声のあとに、一気にガツンと強い声が出てきたらギャップを感じますよね。だからシンガーは瞬発的に大きい声を出せるようにならないといけないんです。筋肉をいかに上手く使って強弱をつけられるか、みたいな。だからシンガーは肩を動かさずに息を吸って吐く腹式呼吸の練習をするんですが、そしたら呼吸に使うためのお腹の筋肉が鍛えられます。
ネイティブの人たちって僕らが思っている以上に吐く息の量が多いんです。アメリカのコーラス隊で歌っていた時にこの発声方法を英語にも応用してみたら、ネイティブのように芯の通った太い声で英語が話せるようになっていきました。
だから、英語との発音をよくするために腹筋を鍛えるのは理にかなっていると思います。あ、あとは痩せますね(笑)

英語が生んでくれた体験、それらが今の原動力。

地元、愛知で参加した国際交流イベント

英語を学ぶ楽しさはどんな時に感じてましたか?

大学生の時、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の学生さんたちが地元に来てくれたことがあって、地元の人も一緒に参加できる日本文化の体験イベントがあったんです。
彼らと話してる時に、自分の未熟な英語を真剣に聞いてくれたり、彼らの夢を聞いたり、彼らの目線での日本文化の面白いものを教えてもらったり。最後はみんなで一緒に花火をして盛り上がったりしました。それで英語を話す楽しさっていうのを改めて感じましたね

楽しい時の記憶はずっと残りますよね。

TAKUYAさんが語学学校のクラスで大切にしていること。

今までで大きく影響を受けた授業はどんな授業でしたか?

アメリカで、僕が選択していたクラスで教えてくれていた先生の授業です。エネルギー量、生徒への共感度、ジョーク、優しさ、生徒との距離感とか本当にいろんな要素を大切にしている人でした。生徒とより深い関係を築こうとしているところにも注目しています。
例えば、会話を始める前は必ず握手をするようにする、みたいなルールがある。あと、生徒のちょこっとした発言でも絶対に拾うところ。誰が発言しても絶対に逃さないスタンスでいるんです。生徒が勇気を振り絞って言葉にしたものを認めてくれるんですよ。
それに影響を受けて、他の生徒が安心して質問、発言できる空間が出来上がる。あの先生のそういうスタイルが大好きで、僕の理想の先生の1人。

毎日仕事が終わると1時間かけて翌日の授業のプランを英語で立てます。最初は5時間かかっていたそうです。

そんな彼のスタイルが、今のTAKUYAさんの授業に生きていたり?

はい、TED TALKSを教材に使うところですね。あと会話の前は必ず「How’s it going?」で初めてもらってるんですけど、アイスブレークを入れて相手との壁を取り払うっていう発想も彼から取り入れました。
みんなそれぞれ生きてきた文化が違いますからね。そこから派生して、自分で調べたり、考えたりしたアクティビティをやったりします。

多国籍なクラスを1つにまとめる、オーガナイザー

TAKUYAさんは、オーガナイザーですねぇ。

ははは、国籍をまたぐみたいな(笑)
でもラッキーですよ、あんなに文化背景の違う人間だけを寄せ集めたような面白い環境はなかなかないですし、その中に混ざると、英語をツールとして使う喜びをすごく感じます。
他の国の文化や、知らない世界や情報を、英語というツールを通して学べるわけです。やっぱそれってすごく面白いですよね。

日本とカナダじゃ英語を使う楽しみの強さは全然違いますね。

特にテスト勉強をするとか、英語で会話できるようになりたいとか、英語を身に着けるのは長い道のりです。相当な意思の強さがあればいいのですが、やっぱり過程を楽しむためには学んだ満足感や、学んだことを使えた達成感を持てていないと続けるのは簡単ではないですね。

僕も今まで何度放棄したことか。。。

だから僕は、生徒をすっごい褒めるようにしているんです。すべての発言を拾います。クラスで会話とかをさせると、ガヤガヤするんだけれど、その中でチラっと30分前に習った単語を生徒があえて使ったりします。ちょっと言ったことでも、目が合ったら「グッジョブ!!」と言って必ず拾うようにしています。
こんな風にでも、学んだことに対して報酬があると、勉強を続けるエネルギーになりますよね。

もっと早く出会いたかった(笑)

彼のお茶目さが、生徒と英語の間の心理的な壁を取っ払ってくれているのかもしれません。

宿題は出さない。ここでも徹底した生徒目線。

TAKUYAさんのように、宿題を出さない先生は珍しくないですか?

だって宿題って、ちょっと強制的だと思うんですよね。生徒の学びたい英語は、それぞれの目標によって全然違います。だから、みんなに共通の宿題を出す意味はないと思っています。生徒の需要と全く外れたものを出してしまうリスクが高いですから。
例えば、文法の練習の宿題を出したときに、ライティングを強化したい生徒にとってはいい練習になるかもしれないけれど、リスニングやスピーキング強化したい生徒にとっては興味が無かったりします。
全ての生徒の需要に真に合った宿題を出すのは難しいですよ。

空いた時間は、個人的に伸ばしたい英語を勉強するために精一杯使ってね。ということですね。

授業の話になると、柔らかい雰囲気から一気に真剣スイッチが入ります。

TAKUYAさんのこれから。夢を問うてみた。

将来はカナダ?日本?ぜひ日本でも英語を教えてください!

将来の英語教室は、カナダと日本のどちらで考えていますか?

一応、将来的には日本でやって、自分と同じ境遇にいる日本人たちの役に立てるように頑張りたいです。彼らが何を模索してて、どういうところに壁を感じているか。それが自分には分かると思うんです。だから、彼らに英語を学ぶ楽しさを与えたり、背中を押したりすることに自分の強みを一番発揮できるような気がしています。
でもカナダで先生をしていると、日本にいたときにはたどり着けないようなアイデアにたくさん出会えるんです。だからILACのように違う文化背景の中で先生をやっていると学びがたくさんあるんですよね。
今、トロントで英語を教えていてそれが一番楽しいです。マルチカルチュラルな環境で英語を教えていると、日本ではなかなかもらえない刺激がいっぱいあるので。

アカペラ×英語教育で日本人の発信力をグイングイン伸ばしたい。

今後開きたいと思っている英語学校でも、今のスタイルでやっていきたいですか?

そうですね~。ただ、2つくらい新しくやりたいことがあります。
1つは、僕はアカペラシンガーでもあるので、歌の上達法の過程を生かした英語学習メソッドを考えています。

おー!例えばどんな感じですか?

歌を使うっていうのはよくあるけど、どうしたら発音がよくなるのかっていうのは、あんまり情報がないですし、僕の発音だからこそできることがあると思います。
それに、最初は僕も全然ダメダメでした。
それでも僕は練習して、舞台で歌ったこともあるし、英語のスピーチコンテストで優勝したこともあるので、発音矯正は得意なほうだと思っています。自信の作り方、自信があるように見せる方法、プレゼンスピーチのしかた、間の作り方、構成の作り方、最初の話でどう引き付けるかなど非言語的なことも。
そういうプログラムを、英語と音楽を絡めて作ってみたいなと思っています。

英語の授業コンサルティング。生徒目線の授業作りをサポートしたい。

もう1個やりたいことは、自分の学校やっていく中で、日本の英語の教え方を変えるために英語教室コンサルをやってみたいと思っています。

ありそうであまり聞いたことない仕事ですね。

なんでこんなこと思いついたんやろ(笑)
みんな、日本の英語教育には変わってほしい、というのが本音だと思うんですよね。それに日本には英語ができる人はたくさんいて、みんな上達法を知ってるのにそれを生かさないのは、もったいない気がします。あと、日本の英語教育を変えるのは僕の夢なんですよね。

(か、かっこいい!!)

伝えたいこと

これから留学に来られる方に伝えたいことはありますか?

留学は限られた時間ですから、せっかくならクラスメート同士で最高に仲良くなって、お互いの文化のことをより深く話してほしい。帰ってから他の国ことを考えたら友達の顔がパッと浮かぶようになったりして、それで留学が終わったら、お互いの国を尋ねあうような友達を作ってほしいです。
また、留学の決心も、環境を変える大きな決断の1つです。大きな決心をする自分にも自信を持って、尊敬する人にアドバイスを聞き、悩みながらでも、「行動」してゆけば、きっと活き活きした留学になるはずです。応援しています。直接お会いできればぜひお会いましょう!

TAKUYAさんが生徒から書いてもらっているメッセージだそうです。生徒がTAKUYAさんを信頼しているからこそ、ですね。

まとめ

初めてインタビューさせていただいたTAKUYAさん。1つ質問したら、50倍の情熱が返ってきました。アツい!

 彼は日本では、尊敬できる英語の先生はいなかったそう。きっと同じ理由で、まだ英語学習に楽しさを見出だせていない人は読者様の中にもいらっしゃいませんか?
彼のお話を聞いていて、英語の勉強(に限らず、スポーツやなども)は結局、自分の心で楽しめそうな勉強法をとりあえずトライしてみるのが大切だと思いました。僕も英語の勉強を今より楽しくするために、今の自分に何か工夫できることはないか、探したくなってきました!(←単純なDaichi)

以上です。読んでいただきありがとうございました!

↓TakuyaさんのInstagram アカウントです
https://www.instagram.com/oh_takuya/?utm_source=ig_profile_share&igshid=1qpocpa2amrht

↓Takuyaさんの他の動画はこちらから
https://www.youtube.com/channel/UCNSw_ReFumy160no2jeu97w